軽量下地鉄骨(LGS・軽天)工事とは?現場監督が覚えておきたい施工手順と7つのポイント
こんにちは、もぐらです。
今回は、内装工事でよく出てくる「軽量下地鉄骨」、いわゆる「LGS・軽天工事」についてまとめていきます。
LGSとは「Light Gauge Steel」のことで、薄い鋼材を使って壁や天井の下地をつくる工事です。
完成すると石膏ボードなどに隠れてしまいますが、実はその後の仕上がりを左右する、とても重要な工事です。
壁が曲がっていたり、下地の位置が間違っていたりすると、その後のボード、クロス、建具などにも影響してきます。
国土交通省の公共建築工事標準仕様書でも、軽量鉄骨壁下地について材料、スタッド、ランナー、開口部補強などの施工条件が定められています。
今回は、「天井下地」「壁下地」の基本的な流れと、現場監督として確認しておきたいポイントをまとめます。
目次
- LGSとは?
- 天井下地の施工手順
- 壁下地の施工手順
- 現場監督が確認したい7つのポイント
- LGS工事では「次の工程」を考える
- まとめ
1.LGSとは?
LGSとは、建物の内部に使われる軽量鉄骨の下地材です。
大きく分けると、
・壁下地
・天井下地
があります。
壁下地では、
「ランナー+スタッド」
を使って間仕切り壁などの骨組みをつくります。
天井下地では、
「吊りボルト+ハンガー+野縁受け+野縁」
などを組み合わせて天井の下地をつくります。
LGSは最終的にはボードなどで隠れてしまいます。
だからこそ、
「見えなくなるから適当でいい」
ではなく、
「見えなくなる前にしっかり確認する」
ことが重要です。
2.天井下地の施工手順
まずは天井下地です。
基本的な流れは、
①吊りボルト
↓
②ハンガー
↓
③野縁受け
↓
④野縁
という順番になります。
①吊りボルトを設置する
まず、スラブなどから吊りボルトを下げます。
ここで重要なのが、位置と高さです。
設備配管やダクトなどとの干渉も考える必要があります。
「天井下地を組んでから設備が入らない」
ということにならないように、他業者との取り合いも確認しておきたいところです。
②ハンガーを取り付ける
吊りボルトにハンガーを取り付けます。
その後、野縁受けを取り付けていきます。
③野縁受けを取り付ける
野縁受けを組み、天井の高さやレベルを調整します。
ここで、
「天井の仕上げ高さはどこなのか?」
を確認しておくことが大切です。
天井高さは、建具や設備、照明、ダクトなどにも関係してきます。
④野縁を組む
最後に野縁を組みます。
この野縁に石膏ボードなどを張って、天井を仕上げていきます。
そのため、
「ボードをきちんと固定できる位置に下地があるか」
という視点も重要になります。
3.壁下地の施工手順
次に壁下地です。
基本的な流れは、
①墨出し
↓
②ランナー設置
↓
③スタッド建て込み
↓
④振れ止め・スペーサー
↓
⑤開口部・設備などの補強
です。
①墨出し
まずは壁の位置を出します。
ここで注意したいのが、
「仕上がり寸法なのか?」
「壁芯なのか?」
ということです。
例えば、LGSの中心から寸法を取るのか、仕上げ面から寸法を取るのかによって位置が変わります。
そのため、
「図面を確認して、何を基準に墨を出しているのか」
を明確にすることが重要です。
②ランナーを取り付ける
墨に合わせて、床と天井にランナーを取り付けます。
ランナーの固定方法や間隔は、工事の仕様やメーカーの施工要領などを確認して施工します。
公共建築工事標準仕様書でも、ランナーの固定方法やスタッドの施工について基準が定められています。
③スタッドを建て込む
上下のランナーにスタッドを差し込んでいきます。
スタッドの間隔は、壁の仕様やボードの張り方などによって変わります。
そのため、
「スタッドは全部同じピッチ」
と覚えるのではなく、
「この壁はどの仕様なのか?」
を確認してから施工することが大切です。
④振れ止め・スペーサー
壁が倒れたり、スタッドが動いたりしないように、振れ止めやスペーサーを設置します。
必要な位置や間隔については、図面や仕様書を確認します。
⑤開口部や設備の補強
ここは現場監督として特に注意したいところです。
例えば、
・ドア
・点検口
・照明
・エアコン
・手すり
・洗面台
・キッチン
・棚
・サイン
など。
「後から何かを取り付ける場所には、下地が必要ではないか?」
と考えます。
完成してから、
「ここに下地がない!」
となると大変です。
だからこそ、LGSを組んでいる段階で、
「この壁には何が付くのか?」
を確認しておきます。
4.現場監督が確認したい7つのポイント
ここからが特に重要です。
①墨の位置
まず、
「壁の位置が正しいか」
を確認します。
図面と現場の墨を照らし合わせます。
特に、
・壁芯
・仕上げ面
・開口位置
・建具位置
などを確認します。
②ランナーの固定
ランナーがしっかり固定されているか確認します。
固定方法やピッチについても、図面や仕様書と照らし合わせます。
③スタッドのピッチ
スタッドの間隔が正しいか確認します。
ただ均等に並んでいるだけではなく、
「ボードを張ることを考えた位置になっているか」
を見ることも重要です。
④建付け・通り
スタッドが曲がっていないか。
壁の通りが出ているか。
垂直になっているか。
ここも確認します。
下地が曲がっていれば、その後のボードや仕上げにも影響します。
⑤開口部
ドアなどの開口部は特に注意します。
「図面上の建具位置とLGSの開口位置が合っているか?」
を確認します。
さらに、必要な補強が入っているかも確認します。
⑥設備との取り合い
LGSだけを見ていてはいけません。
設備・電気工事との取り合いがあります。
例えば、
「ここにスイッチが来る」
「ここにコンセントが付く」
「この壁の中に配管が通る」
などです。
そのため、
「LGSを組む前に設備・電気の位置を確認しておく」
ことが重要です。
⑦ボードを張った後を想像する
これが僕自身、特に意識したいところです。
LGSを見て、
「今、きれいに組めている」
だけではなく、
「ここにボードを張ったらどうなる?」
と考えます。
さらに、
「その後クロスを張ったら?」
「建具を取り付けたら?」
「設備を取り付けたら?」
と、次の工程を想像します。
「次の工程で困らないか?」
という視点を持つことが、現場監督には重要だと思います。
5.LGS工事では「次の工程」を考える
LGS工事について調べていて、改めて思ったのが、
「下地工事は、後工程のためにある」
ということです。
LGSだけ完成すれば終わりではありません。
その後には、
ボード
↓
建具
↓
設備
↓
クロス・塗装
↓
器具取付
など、いろいろな工程が続きます。
だから現場監督としては、
「この施工で、次の業者が困らないか?」
という視点を持っておきたいです。
例えば、
「ここにボードを張るけど、下地はあるか?」
「この位置に建具が付くけど、開口寸法は合っているか?」
「ここに手すりが付くけど、補強は入っているか?」
と考えます。
6.まとめ
LGS工事は、内装工事の中でも非常に重要な下地工事です。
覚えておきたいのは、
①墨出し
②ランナー
③スタッド
④振れ止め・スペーサー
⑤開口部補強
⑥設備・電気との取り合い
⑦次工程を考えた確認
です。
特に若手の現場監督なら、
「LGSが組めたか?」
だけを見るのではなく、
「この後、ボードや建具、設備を問題なく施工できるか?」
という目線を持つことが大切だと思います。
LGSは最終的には見えなくなります。
だからこそ、
「見えなくなる前に、しっかり確認する。」
これを意識して、僕自身も現場を見る力を少しずつ身につけていきたいと思います。

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