【建築名】出雲大社本殿
過去問
問題
大社造りは、切妻造り、平入りとし、前殿と後殿とを連結し、両殿の間に生じた屋根の谷に陸樋を設けている。
正解は ×
設問は、八幡造りの特徴であり、代表例として宇佐神宮(大分県)がある。大社造りは、神明造りとともに古い神社建築の一つで、切妻造りであるが、神明造りとは違い、平入りではなく、妻面側に入口のある「妻入り」形式をとる。代表例として出雲大社(島根県)がある。
問題
出雲大社本殿(島根県)は、桁行2間、梁間2間の平面をもち、正面の片方の柱間を入口とした左右非対称の形式をもつ、大社造りの例である。
正解は ○
出雲大社本殿(島根県)は、大社造りの建築物の代表例であり、切妻屋根、妻入りである。桁行2間、梁間2間の平面をもち、正面の片方の柱間を入口とした非対称の形式をもつ。
問題
出雲大社本殿(島根県)は、正面の片方の柱間を入口とした左右非対称の平入りの形式をもつ大社造りの例である。
正解は ×
出雲大社本殿(島根県)は、大社造りの建築物の代表例であり、切妻屋根、妻入りである。桁行2間、梁間2間の平面をもち、正面の片方の柱間を入口とした非対称の形式をもつ。平入りではなく、妻入りである。
実物写真
https://izumooyashiro.or.jp/precinct/keidai-index/haiden
覚えるためのポイント
出雲大社本殿(島根県)の主な特徴は以下の3点である。
- 大社造りの代表的建築物であり、切妻屋根と妻入りを採用している。
- 桁行2間、梁間2間という整然とした平面プランを持つ。
- 正面の片方の柱間を入口とした非対称の形式を特徴とする。
詳しい解説
出雲大社本殿(島根県)は、伝統的な大社造りの代表的な建築物として知られており、その特徴的な構造は桁行2間、梁間2間の整然とした平面プランを基礎としています。建物の正面において片方の柱間を入口として巧みに配置することで生み出される左右非対称の形式は、この建築様式の独特な美しさを表現しています。この建築物は、日本の伝統的な神社建築における大社造りの典型的な例として、その建築史的価値が高く評価されています。
出雲大社本殿について、その建築的特徴と歴史的重要性について詳しく解説いたします。
1. 基本構造と特徴
出雲大社本殿は、大社造りの代表的な建築物として知られています。その基本的な構造的特徴として以下が挙げられます:
- 桁行2間、梁間2間の平面プランを採用
- 正面の片方の柱間を入口として配置した左右非対称の形式
- 切妻造りの屋根形式を採用
- 妻入り形式(入口が妻面側にある)という特徴的な様式
2. 大社造りの特徴と歴史的意義
大社造りは、日本の神社建築の中でも最も古い様式の一つとして位置づけられています。この建築様式の重要な特徴として:
- 神明造りと並ぶ古式の神社建築様式
- 切妻造りという基本形態を持ちながら、神明造りとは異なる独自の特徴を持つ
3. 他の神社建築様式との比較
例えば、八幡造りとの比較において、以下のような違いが明確に見られます:
- 八幡造りが前殿と後殿を連結し、その間に陸樋を設ける形式であるのに対し、大社造りはより簡素な構造を持つ
- 神明造りが平入り形式であるのに対し、大社造りは妻入り形式を採用している点で大きく異なる
4. 建築的価値と文化的意義
出雲大社本殿の建築的価値は、以下の点に集約されます:
- 日本の伝統的な神社建築の典型例として、建築史上重要な位置を占める
- 非対称な設計による独特の空間構成が、日本建築の多様性を示す好例となっている
- 古来からの建築技術と設計思想を今日に伝える貴重な建造物である
5. 建築学的な観点からの重要性
出雲大社本殿は、建築教育においても重要な学習対象とされています。特に:
- 一級建築士試験における重要な出題項目として扱われている
- 建築の歴史的背景や設計上の特徴を学ぶ上で、実践的な例として活用されている
6. 現代における意義
現代の建築界においても、出雲大社本殿の価値は以下の点で認められています:
- 建築設計や建築評価における重要な参考事例として機能している
- 建築に関する深い洞察力を養うための教材として活用されている
結論
出雲大社本殿は、その独特な建築様式と構造的特徴により、日本の伝統建築を代表する建造物として高い評価を受けています。その建築的価値は、現代の建築教育や設計実務においても重要な参考例として認識され続けており、日本建築史上、極めて重要な位置を占めています。
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