題名:供試体の養生方法
過去問・類似問題
問題1
レディーミクストコンクリートの受入れ時の圧縮強度の検査に用いる供試体の養
生方法は、標準養生とし、材齢は28日とする。
問題1 正
問題2 施工 H30-10
構造体コンクリート強度の検査において、標準養生による3個の供試体の材齢28
日における圧縮強度の平均値がコンクリートの設計基準強度以上であったので、
合格とした。
問題2 誤。構造体コンクリート強度の検査では、標準養生の場合、供試体の圧
縮強度が「調合管理強度」以上であることを確認する。「設計基準強
度」以上ではない。
問題3 施工 H20-09
型枠工事において、支保工の存置期間をコンクリートの圧縮強度により決定する
ための供試体の養生方法については、標準養生とした。
問題3 正。型枠支保工は、標準養生でも現場養生(現場水中養生又は現場封か
ん養生)でも可。
問題4 施工 H29-09
梁下の支保工を材齢28日以前に取り外す必要があったので、標準養生した供試体
の圧縮強度が、設計基準強度以上であることを確認した。
問題4 誤。型枠支保工の存置期間は、標準養生の場合、供試体の圧縮強度から
「その材齢における標準養生供試体の圧縮強度と構造体コンクリート強
度との差」を差し引いた値が「設計基準強度」以上であることが確認さ
れるまでとする。
問題5 施工 H26-09
計画供用期間の級が「標準」の建築物において、梁部材のせき板の最小存置期間
をコンクリートの圧縮強度によるものとしたので、供試体の養生方法を標準養生
とした。
問題5 誤。梁側のせき板は、現場養生(現場水中養生又は現場封かん養生)に
限る。
問題6 施工 H17-12
マスコンクリートの場合、構造体コンクリートの圧縮強度管理のための供試体
は、標準養生、構造体温度養生、コアのいずれかとする。
問題6 正
問題7 施工 H25-11
場所打ちコンクリート杭に打ち込むコンクリートの品質管理については、供試体
の養生を標準水中養生で行った。
問題7 正
問題8 施工 H28-12
プレキャスト鉄筋コンクリート工事において、製造工場におけるプレキャスト部
材の脱型時のコンクリートの圧縮強度は、部材の製造場所において採取し標準養
生を行った供試体の圧縮強度の結果により確認した。
問題8 誤。プレキャスト脱型時の供試体は、部材と同一の加熱養生を行う。
問題9 施工 H18-20
プレキャストの耐力壁の水平接合部に用いる敷モルタルの圧縮強度は、現場水中
養生した供試体の圧縮強度が、材齢28日において部材コンクリートの品質基準強
度以上となるように管理した。
問題9 正
覚え方・解説
・圧縮強度試験に用いる供試体の養生方法には、主に次の3種類があります。
■標準養生・・・・・約20℃に温度調整された水中で養生。(標準養生は硬化には理想的であるが、実際の構造体コンクリートの強度はこれよりも弱いため、標準養生供試体を用いて構造体コンクリートの強度を推定するためには補正が必要。)
■現場水中養生・・・現場気温で水中で養生。
■現場封かん養生・・現場気温でビニールなどで包んで(封かん)して養生。
養生方法の基本的な考え方
(1) レディーミクストコンクリートの受入れ検査の供試体は、標準養生。
(現場気温は、レディーミクストコンクリート製造工場の品質責任には
無関係)
(2) 構造体コンクリートの強度推定用の供試体でも、近年は標準養生が広
く普及している。
現場気温に追随させた現場養生を採用する場合は、次のように材齢に
応じて構造体コンクリートに近い養生方法とする。
・材齢28日強度を調べるならば、現場水中養生。
・低熱ポルトランドセメントを用いる場合など、材齢28 日で強度が出ず、材齢28日超91日以内(4週超13 週以内)の強度を調べるならば、現場封かん養生。
コメント