(一級建築士対策)絶対間違えない【中京郵便局】の覚え方

【実例】保存・改修・再生・活用

【建築名】中京郵便局

過去問

問題

中京郵便局(京都市)は、明治時代に建てられた煉瓦造の洋風建築であり、ファサードの一部を保存し、内部を一新して鉄筋コンクリート造の建築物とすることにより、現在でも郵便局として利用されている。

正解は ○

中京郵便局(京都市)は、明治35年に建てられた赤煉瓦造の洋風建築(ネオルネサンス様式)であり、ファサードの一部を保存し、内部を鉄筋コンクリート造とすることにより、現在でも郵便局として利用されている。なお、中京郵便局(旧京都中央郵便局)が立地する三条通は、京都文化博物館別館(旧日本銀行京都支店)など明治時代の近代洋風建築が外観を保全しながら活用されており、京都市から「三条通界わい景観整備地区」に指定されている。

実物写真

https://www.jpcast.japanpost.jp/2023/03/327.html

覚えるためのポイント

中京郵便局の主な特徴は:

  • 明治35年(1902年)に竣工した赤煉瓦造の洋風建築で、イタリアルネサンス建築を再解釈したネオルネサンス様式を採用している
  • 歴史的価値の高いファサード(建物の正面部分)を保存しながら、内部を現代的な鉄筋コンクリート造に改修し、現役の郵便局として機能している
  • 京都市の「三条通界わい景観整備地区」に指定され、特別な保護措置が講じられている重要な歴史的建造物である

詳しい解説

中京郵便局(京都市)は、明治35年(1902年)に竣工した歴史的建造物であり、当時の近代建築を代表する赤煉瓦造の洋風建築として建設されました。特に、イタリアルネサンス建築を19世紀に再解釈したネオルネサンス様式を採用しており、優美な装飾と堂々とした佇まいが特徴です。建物は時代の変遷とともに改修を重ね、歴史的価値の高いファサード(建物の正面部分)を丁寧に保存しながら、内部構造を現代的な鉄筋コンクリート造へと刷新することで、創建から120年以上を経た現在でも現役の郵便局として機能し続けています。

なお、中京郵便局(旧京都中央郵便局)が位置する三条通は、京都の近代化を象徴する歴史的な通りとして知られています。同じ通り沿いには、京都文化博物館別館(旧日本銀行京都支店)をはじめとする明治時代の近代洋風建築が建ち並び、これらの建造物は外観の歴史的な特徴を細やかに保全しながら、現代的な用途に活用されています。このような歴史的景観の重要性が評価され、京都市により「三条通界わい景観整備地区」として正式に指定され、特別な保護措置が講じられています。

中京郵便局について詳しく解説いたします。

1. 歴史的背景と建設年

中京郵便局は明治35年に建設された歴史的建造物です。この時期は、日本が近代化を進め、西洋の建築様式を積極的に取り入れていた時代でした。

2. 建築様式と特徴

建築様式はネオルネサンス様式を採用しており、赤煉瓦造の洋風建築として建設されました。ネオルネサンス様式は、イタリアルネサンス建築を19世紀に再解釈した様式で、以下のような特徴を持っています:

  • 古典的な装飾要素の使用
  • 整然とした比例と秩序
  • 対称性を重視したデザイン
  • アーチや柱などの建築要素の効果的な配置

3. 建物の保存と活用

中京郵便局の特筆すべき点は、歴史的価値の高いファサード(建物の正面部分)を保存しながら、内部を現代的な鉄筋コンクリート造に改修することで、現役の郵便局として機能し続けていることです。これは、歴史的建造物の保存と現代的な機能性を両立させた優れた例といえます。

4. 立地と周辺環境

中京郵便局は三条通に位置しています。この通りには:

  • 京都文化博物館別館(旧日本銀行京都支店)
  • その他の明治時代の近代洋風建築

などが立ち並び、これらの建築物も外観を保全しながら活用されています。

5. 景観保護の取り組み

この地区の歴史的価値と景観的重要性が認められ、京都市により「三条通界わい景観整備地区」として指定されています。この指定により:

  • 歴史的な街並みの保全
  • 建築物の外観の維持管理
  • 地域の景観的特徴の保護

が図られています。

6. 建築史的意義

中京郵便局は以下の点で重要な意義を持っています:

  • 明治期の近代化を象徴する建築物としての価値
  • 歴史的建造物の保存と現代的活用の成功例
  • 京都における西洋建築の受容を示す代表的事例
  • 都市景観の重要な構成要素としての役割

7. 現代的価値

中京郵便局は単なる歴史的建造物ではなく、以下のような現代的価値も有しています:

  • 実用的な郵便局施設としての機能
  • 観光資源としての価値
  • 建築保存の模範例としての教育的価値
  • 地域のランドマークとしての役割

8. 保存・改修の技術的側面

建物の保存・改修において、以下のような技術的な配慮がなされています:

  • 歴史的なファサードの保存技術
  • 内部構造の現代化
  • 耐震性能の確保
  • 現代的設備との調和

9. まとめ

中京郵便局は、明治期の建築技術と意匠を今に伝える貴重な建造物であり、歴史的価値と現代的機能性を見事に調和させた建築物です。その存在は、建築保存と活用の理想的なあり方を示すとともに、京都の近代化の歴史を物語る重要な文化遺産となっています。

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