余掘り・余盛り【施工】

題名:余掘り・余盛り

過去問・類似問題

問題1 施工 H18-08
セメントミルク工法による既製コンクリート杭工事において、余掘り量(掘削孔
底深さと杭の設置深さとの差)の許容値については、50㎝とした。

問題1 正

問題2 施工 R02-07
場所打ちコンクリート杭工事において、余盛り部分を所定の位置まではつり処理
を行う計画であったので、処理の時期をコンクリート打込み後14日経過した後と
した。

問題2 正

問題3 施工 H23-14
完全溶込み溶接の突合せ継手の余盛り高さについては、1㎜であったので、許容
差の範囲内とした。

問題3 正

覚え方・解説

・余掘りと余盛りは、文字は似ていますがまったく別物です。
・①余掘りは「既製杭」、②余盛りは「場所打ちコンクリート杭」で登場する用
語です。また、③余盛りは鉄骨工事の溶接でも登場します。
②余盛り(場所打ちコンクリート杭)
①余掘り(既製杭

■余掘り(既製杭)(①)
・掘削孔底深さと杭の設置深さとの差を「余掘り」という。
・余掘り量は0.5m以下とする。
■余盛り(場所打ちコンクリート杭)(②)
・杭頭部は泥水やスライムなどにより強度が低下しやすいため、杭頭部を余分に
打ち上げ、コンクリート硬化後、斫り取る部分を「余盛り」という。
・場所打ちコンクリート杭の余盛り高さは、孔内水がない場合50㎝以上、孔内水
がある場合80~100㎝程度
■余盛り(鉄骨工事の溶接)(③)
・完全溶込み溶接または隅肉溶接で、必要な寸法以上に表面から盛り上げた溶着
金属部分を「余盛り」という。
・余盛りは母材表面から滑らかに連続する形状が良く、余盛り高さは、過大なも
のは欠陥となるため、できるだけ小さくする。完全溶込み溶接の管理許容差は
開先寸法によって変わるが、最も厳しいもので0<余盛り高さ≦3㎜である。
したがって、余盛りを1㎜とした、3㎜とした、という設問は正しい。

補足 ■余掘り(既製杭)についての補足
・支持層への杭の「設置深さ」は1m以上としなければなりません。
・孔底にはどうしてもレキ等がゴロゴロしますので、支持層の「掘削深
さ」をちょうど1mとすると、レキ等が邪魔して、支持層への杭の
「設置深さ」が1m確保できません。
・そこで、レキ等の分を見込んで余分に掘る分が「余掘り」です。
・余掘り量は0.5m以下とします。
・例えば、余掘り量を0.5mとしたとき、実際の孔底のレキ等が0.2mだ
ったとすると、0.5m-0.2m=0.3mの隙間はどうなっているのか?と
疑問に思う方がいるかもしれませんが、そこには根固め液が充填され
ており、ある程度硬化するまで地上から杭をワイヤロープで吊って
「設置深さ」を保持します。

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