題名:コージェネレーションシステムの原動機
過去問・類似問題
環境 H22-20
コージェネレーションシステムの原動機にガスエンジンを使用した場合、一般
に、ガスタービンを使用した場合に比べて、熱電比(供給可能熱出力を発電出力
で除した値)が大きい。
問題1 誤。ガスタービンのほうが、熱電比が大きいです。
問題2 環境 H30-17
コージェネレーションシステムに使用される発電機の発電効率は、一般に、ガス
エンジンに比べてガスタービンのほうが高い。
問題2 誤。ガスエンジンのほうが、発電効率が高いです。
覚え方・解説
・コージェネレーションシステムとは、自家発電とともにその排熱を利用する省エネシステムです。発電を行うのが原動機です。
・はじめに熱電比とは何かというと、「熱と電力の比(熱/電力)」です。
・熱と電力のどっちが分子かが重要なわけですが、
一般論として、「AB比」とは「A/B」をいいます。
・たとえば「施工」でよく出題される水セメント比は「水/セメント」の質量比
ですし、逆に、セメント水比は「セメント/水」の質量比です。
・「構造」でよく出題される「幅厚比」も「幅/厚」です。
さて、熱電比についてのポイントです。
熱電比には、原動機の熱電比と、建築物の熱電比とがあります。
■原動機の熱電比(供給可能な排熱出力/発電出力)
・ガスタービン > ガスエンジン
■建築物の熱電比(熱需要量/電力需要量)
・ホテル・病院 > 事務所ビル
■原動機の発電効率
・ガスタービン < ガスエンジンタービン
・したがって、ガスタービンは熱電比が高い。
・逆に、発電効率はガスエンジンのほうが高い。
(原動機の熱電比について)
・ガスタービンは、飛行機のジェットエンジンのような構造です。排気量が大き
く、排気温度も高いことから、供給可能な排熱出力が大きく、熱電比が大きく
なります。
(建築物の熱電比について)
・ホテル・病院は、給湯需要が大きく、熱電比が大きいことは分かりますね。
・この原動機と建築物の熱電比をマッチングさせることにより熱と電力をムダな
く使用できます。
・つまり、ホテル・病院の原動機としてはガスタービンが適しているし、事務所
ビルではディーゼルエンジン・ガスエンジンが適しています。
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