耐力壁・筋かいの水平力分担率βu 【構造:一級建築士独学サポート】

題名:耐力壁・筋かいの水平力分担率βu

過去問・類似問題

問題1 構造 H30-14
鉄筋コンクリート構造の保有水平耐力計算において、ラーメン架構と耐力壁を併用した建築物の構造特性係数Dsを小さくするため、保有水平耐力に対する耐力壁の水平耐力の和の比率βuを小さくした。

問題1 正

問題2 構造 H25-25
鉄骨造の建築物の必要保有水平耐力の検討に当たって、ある階の保有水平耐力に占める筋かい部分の水平耐力の割合が50%となる場合は、筋かいのない純ラーメンの場合に比べて、構造特性係数Dsを小さくすることができる。

問題2 誤

 

覚え方・解説

・RC造でもS造でも「耐力壁・筋かい(脆性部材)の水平力分担率βu」が大きくなると、靱性が低くなり、構造特性係数Dsは大きくなります。いわば「力」だけで耐えなければなりません。
・問題2の「ある階の保有水平耐力に占める筋かい部分の水平耐力の割合」とは「耐力壁・筋かいの水平力分担率βu」です。「筋かいのない純ラーメン」ではβuは0です。

・この設問を理解する上で、はじめに次の関係を確認しておきましょう。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・必要保有水平耐力を決める要素の一つに、構造特性係数Dsがある。
・構造特性係数Dsを決める要素に、「耐力壁・筋かいの水平力分担率βu」や「柱・梁の種別(FA~FD)」「耐力壁の種別(WA~WD)」などがある。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・設問は「構造特性係数Ds」と「耐力壁・筋かいの水平力分担率βu」の関係についての問題です。

・靱性が高いと、、、
構造特性係数Dsは小さくなる。
必要保有水平耐力も小さくなる。

・これに次のポイントが加われば、今回の問題が解けます。

RC造であれば耐力壁、S造であれば筋かいが多くなると(=耐力壁・筋かいの水平力分担率βuが大きくなると)強度は大きくなるが、靱性が低くなる。

・今回のポイントを理解するために、まずは次の内容を理解しましょう。

↓ 部材  と 靱性部材か脆性部材について↓
柱・梁     :変形能力に優れた靱性部材
耐力壁・筋かい: 強度は大きいが、変形能力に乏しい脆性部材

・保有水平耐力のうち、「靱性部材である柱・梁」と「脆性部材である耐力壁・筋かい」が何%ずつ負担するのか、を表すのが「耐力壁・筋かいの水平力分担率βu」です。

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