題名:剛性評価
- 過去問・類似問題
- 覚え方・解説
- 1.そもそも剛性評価とは? ・そもそも剛性評価は、部材に生じる応力を求めるために行います。 ・曲げモーメントは、節点に集まる部材の剛比(=剛度の比≒剛性の比)に応じて分配されます。(分配モーメント) ・硬い部材には大きな力が分配されるのです。
- 2.剛性とは ・剛性とは硬さです。 ・剛性には、軸方向剛性、せん断剛性、曲げ剛性などがありますが、応力計算 上、特に重要なのが曲げ剛性です。 ・曲げ剛性はEI(ヤング係数×断面二次モーメント)です。 ・ヤング係数は、材料で決まる硬さです。 ・断面二次モーメントは、断面形状で決まる硬さです。
- 3.剛性は、RC造でも、SRC造でも、コンクリートだけで評価する。 ①RC造 鉄筋のヤング係数は、2.05×105で、コンクリートのヤング係数の約10倍です が、コンクリートに比べて断面積が非常に小さく、それにより断面二次モーメ ントIが非常に小さいので、鉄筋を無視し、コンクリートの(ヤング係数×断 面二次モーメント)だけで評価します(=剛比を求めます)。 ②SRC造 鉄骨の断面は比較的大きいですが、柱・梁の架構全体について、鉄骨がほぼ均 等に入っているので、剛比に与える鉄骨の影響は小さいことから、コンクリー トの(ヤング係数×断面二次モーメント)だけで評価します(=剛比を求めま す)。
過去問・類似問題
問題1 構造 H21-13
鉄筋コンクリート構造の柱部材の曲げ剛性の算定において、断面二次モーメントはコンクリート断面を用い、ヤング係数はコンクリートと鉄筋の平均値を用いた。
問題1 誤。断面二次モーメント、ヤング係数ともにコンクリートのみを用います。
問題2 構造 H24-14
鉄筋コンクリート構造の柱及び梁の剛性の算出において、ヤング係数の小さなコンクリートを無視し、ヤング係数の大きな鉄筋の剛性を用いた。
問題2 誤。問題1の類題。ヤング係数は鉄筋のほうが大きいが、断面二次モーメントが非常に小さな鉄筋を無視し、断面二次モーメントの大きなコンクリートの剛性を用います。
問題3 構造 H23-19
鉄骨鉄筋コンクリート構造の架構応力の計算に当たって、鋼材の影響が小さかったので、コンクリートの全断面について、コンクリートのヤング係数を用いて部材剛性を評価した。
問題3 正
覚え方・解説
・剛性は、RC造でも、SRC造でも、コンクリートだけで評価する。
・つまり、鉄筋、鉄骨を無視して、コンクリートの(ヤング係数×断面二次モーメント)で求める。
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